新任ケアマネが「新たな知識や気づきを得られる」と93%が回答
ケアプラン第二表原案作成時間が約40%短縮

AIやICTを活用した介護福祉プラットフォームサービスを提供する株式会社ウェルモ(代表取締役:鹿野 佑介、所在地:東京都千代田区、以下「ウェルモ」)は、令和元年度厚生労働省老人保健健康増進等事業「AIを活用したケアプラン作成支援の実用化に向けた調査研究」(実施主体:株式会社NTTデータ経営研究所)の一環として、2019年12月、開発中のケアプラン作成支援AI「ケアプランアシスタント(β版)」の実証実験会を実施し、その結果、新任ケアマネジャーの基礎力の底上げ、業務効率化、ケアマネジメントの質の向上について、一定の効果が確認できました。

この実証実験会は、初めてケーススタディ方式で実施しました。ケアマネジャー39名に、ケアプランアシスタントを活用する場合/活用しない場合の2パターンでケアプラン第二表原案を作成してもらい、所要時間の計測や事後アンケートに回答していただきました。

この結果も踏まえ、ウェルモでは、ケアプラン作成支援AI「ケアプランアシスタント」の今秋の発売開始に向けて準備を進めています。

<結果要旨>

1) 実務経験年数5年以上のケアマネジャーに対して経験年数5年未満のケアマネジャーが使用した際に期待できる効果を尋ねた結果、93.1%が提示された医療知識から「新たな知識や気づきを得ることができる」と回答した。また、85.7~92.9%が様々な負担の軽減も期待できると回答した。

2) 82.1%のケアマネジャーが、提示された医療知識が利用者への説明の根拠として活用しやすいと感じた。また、提示された事例集も、66.7%が利用者への説明として活用しやすいと回答した。

3) 82.1%のケアマネジャーが、「ケアプランアシスタント」を利用することで、情報収集の負担が軽減すると感じた課題や目標設定についても、71.8%が負担軽減を感じた。

4) ケアプラン第二表の原案作成時間が約35~40%(15分)短縮された。

※実証実験会ではケアプラン作成のみに集中できる環境を用意し比較を行っているが、実務ではケアプラン作成中にも各種対応(電話や訪問など)が発生するなど前提の環境が異なるため、この所要時間が必ずしも実際の現場での第二表原案作成時間を表すものではありません。

<実証実験会について>
本会は、令和元年度厚生労働省老人保健健康増進等事業「AIを活用したケアプラン作成支援の実用化に向けた調査研究」(実施主体:株式会社NTTデータ経営研究所)の実証の一環として弊社が実施支援したものです。また、本会は横浜市との「介護分野におけるオープンイノベーションによる課題解決に関する研究協定」に基づくAIによるケアプラン作成支援の取組みの一環でもあり、協力いただいたケアマネジャーは横浜市の協力のもと公募を行いました。報告書全体は、4月10日、NTTデータ経営研究所(https://www.nttdata-strategy.com/roken/index.html)で公開されています。

■実証実験会 結果(詳細)
1) 実務経験年数5年以上のケアマネジャー(n=29)に対して経験年数5年未満のケアマネジャーが使用した際に期待できる効果を尋ねた結果、93.1%が提示された医療知識から「新たな知識や気づきを得ることができる」と回答した。また、85.7~92.9%が様々な負担の軽減も期待できると回答した。

2) 82.1%のケアマネジャーが、提示された医療知識が利用者への説明の根拠として活用しやすいと感じた。また、提示された事例集も、66.7%が利用者への説明として活用しやすいと回答した。

3) 82.1%のケアマネジャーが、「ケアプランアシスタント」を利用することで、情報収集の負担が軽減すると感じた。課題や目標設定についても、71.8%が負担軽減を感じた。

4) ケアプラン第二表の原案作成時間が約35~40%(15分)短縮された。
 ※なお、実証実験会ではケアプラン作成のみに集中できる環境を用意し比較を行っているが、実務ではケアプラン作成中にも各種対応(電話や訪問など)が発生するなど前提の環境が異なるため、この所要時間が必ずしも実際の現場での第二表原案作成時間を表すものではありません。

■実証実験会 実施概要(詳細)

【実施日】  2019年12月20日(金)
【実施場所】  横浜市内
【実証概要】  検証用のケース(特定の個人の情報ではなく実証実験用に用意したもの)を用いて、ケアマネジャーが新規ケースを担当し新しくケアプラン第二表原案を作成する場面を想定したケーススタディ方式で実施した。実証に用いたケースは約2週間前に事前配布し、実証実験会当日はアセスメントが終了した状態を想定した。ケアプランアシスタントを活用してケアプラン第二表原案を作成した場合とケアプランアシスタントを活用せずExcelフォーマットに第二表原案を作成した場合の効果検証を実施した。
【主な検証項目】  AIがケアプラン作成支援することによる「業務時間短縮効果」「業務負担軽減効果」「新たな視点・観点の獲得」「ケアプランの説明の容易さ」
【対象者】  「居宅介護支援事業所に所属している」「現任でケースを担当している」の2条件を満たしたケアマネジャー39名。年齢層、実務経験年数、主任ケアマネジャーか否かは問わず幅広く募集した。

実証実験会の様子(2019年12月20日 @横浜市)

■ケアプラン作成支援AI「ケアプランアシスタント」とは
ウェルモが開発する「ケアプランアシスタント」は、医療看護・介護・リハビリ職の知識・経験を学習し文章を解析して、ケアマネジャーのケアプラン作成業務を支援するAIエンジンです。ケアプランの中核となる第二表の作成を支援します。これまで福岡市や横浜市で実証事業を行うなどケアマネジメントの現場のニーズを確認しながら開発を進めており、2020年秋の発売予定です。

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<コンセプト>
 「ケアマネジャーの「知らない」をゼロへ」
ケアプラン作成ではなく、ケアプランを作成するケアマネジャーを支援することを目指しています

<機能(予定)>
・医療看護・介護・リハビリ等の専門知識の補助機能
・ケアプラン第二表のニーズ・長短期目標、サービスの文書提案機能
・利用者に適した資源情報の提案機能

<目指す利用者メリット>
ケアマネジメントの質の向上: 
 AIが学習したアセスメントとケアプランから、ご利用者様の状態に合った文言を提案し、医療知識で不足した知識を補うことで、より質の高いケアプランが作成できる 
教育機会の創出や教育コストの低減: 
 医療看護・介護・リハビリ職の膨大なデータからケアプランの選択肢を提示するため、自身に不足していた新たな視点を得ることができ、教育の機会になる
業務負担の軽減 
 
AIからの選択肢や文書の提案を元にケアプランを作成することで、作成負荷を軽減し、相談援助に注力できるようになる

■ 株式会社ウェルモ 会社概要
社会課題をICTと先端技術の力で解決することをミッションに掲げる、ケアテックカンパニー。ケアプラン作成支援AIの「ケアプランアシスタント」、介護の地域資源情報を集約するプラットフォーム「ミルモネット」、児童発達支援・放課後等デイサービス「UNICO(ユニコ)」の事業などを展開しています。
ウェルモコーポレートサイト:https://welmo.co.jp/

・商号:株式会社ウェルモ (代表取締役CEO:鹿野 佑介)
・設立:2013年4月30日
・資本金:15.09億円(2020年3月時点:資本準備金含む)
・本社所在地:東京都千代田区内幸町1-1-6NTT日比谷ビル4F

<本件に関する問合せ先>
株式会社ウェルモ 東京本社 広報担当
Tel:03-6205-7308 /   Mail:pr@welmo.co.jp